受け継がれる道具 TajiKaのハサミ

こんにちは。ショップスタッフの平野です。

お店前の桜の木が満開です。この時期は目の前の桜を眺め季節を感じられる贅沢な時間が流れます。
春の新生活、お引越しや模様替えを検討されている方も多いですよね。
気候が良いと行動力が高まる気もして、新しいことをはじめてみたり、春色の小物や洋服を身につけてみたり….。
ちょっとしたことですがこの季節ならではの楽しみ方でもあるように思います。

オープン前のshop店内風景

今回の読み物は、自宅で普段愛用しているTajikaのキッチンバサミをご紹介しようと思います。
我が家では毎日台所で使っています。ちょっとした袋を開けるときもこのハサミでスパッ!と。
栓抜きや缶の蓋をあけるのにも使えて、もちろん野菜やお肉も切れます。料理の時間を時短できるのもうれしいですね。ステンレスで錆びにくく、刃の間の汚れも気にせずセパレートは刃を分解して洗えます。
アウトドアシーンでも大活躍ではないでしょうか。

私はこのはさみで何かを切るのが楽しく、何か切りたい!もっと切りたい!気持ちになりました。
それくらい握ったときの感触と切れ味が素晴らしのです。


Tajika キッチンバサミ

置いただけの存在感

冒頭で新生活のワードがでましたが、キッチン小物を揃えるときにとりあえず必要なものってありますよね。お鍋、フライパン、包丁、まな板、お箸、ザルやバットなどのキッチン道具たち….
なかでもキッチンバサミって優先順位が低いような気もして。わたしは、いわゆる持ち手がプラスチックのキッチンバサミを使っていました。何度か、割れて買い替えを繰り返しようやくTajikaのキッチンバサミを購入しました。


フードパッケージのカットにも

栓抜きとしても


日本最古ともいわれる刃物産地

多鹿治夫製作所は兵庫県小野市に工房を構え、伝統的な製法で鋏をつくられいます。
兵庫県小野市の伝統的特産業として生産されている家庭刃物や鎌は「小野の鋏(はさみ)」「小野の鎌」という名称で230余年の長きにわたり全国的に広く親しまれ愛用されてきました。
四代に渡って鋏を製造する「多鹿治夫鋏製作所」がより多くの方に鋏を知ってもらう、使ってもらう取り組みの一つとして「TAjiKA」 が生まれました。

昭和13年から続くこの鋏製作所では、現在は三代目の多鹿竹夫さんと四代目の大輔さんが製作に携わっています。ハイカーボンの良質な素材を使い、手づくりで一丁一丁、丁寧に鋏づくりをされています。
時間や工程を惜しまず手間のかかる工程を何度も繰り返すことで切れ味の良い鋏ができあがります。
仕上げの磨きの作業はまさに職人技。次の世代にも受けつがれる道具になるのですね。

以前ショップスタッフが、工房に行かせていただきました。工場内にはいくつもの道具が所狭しと並んでいて、釜の熱気もすごかったそうです。


仕上げの作業は主に父の竹夫さんが担当

900度で焼き上げ、冷却を繰り返す工程

刃物材と柄の部分を溶接したあと、炉の火で刃物の部分を熱くし成型する「鍛造」と呼ばれる作業を経て、さらに鋼を強くする焼き入れ、冷やしまた焼き戻しと続く。この工程が繰り返されることで強い刃物ができあがるそうです。
ここまでが材料となる部分をつくる工程です。工房内には「中間在庫」が大量に保管されていました。

ここから磨きや研ぎなどの作業が続いていきます。

鋏といっても多鹿治夫製作所は、裁断鋏から花切り鋏やガーデニング用や普段使いの鋏など製造の種類も様々。「普段使いにちょうどいい、切れ味のいい見た目もいい感じの鋏をつくりたかった。」と四代目の大輔さんはおっしゃってました。そしてそこからTajikaシリーズが生まれました。

ハンドメイドならではといえる独特の風合いでアンティーク鋏のようなガーデニング用も人気です。
海外でも人気で、その技術とデザインも評価されています。

大切な人への贈り物にも

パッケージも素敵でご結婚祝いや、その他贈り物にも選んでいただけます。

ご両親が使っていたものをそのまま受け継いで使っている友人や、「贈り物にいただいてうれしかった。」と話しいた友人も。自分の身近にもこのTajikaの鋏を使っている声を聞くとうれしい気持ちにもなります。好きなものや気に入っているものを共感できるっていいなーと。






この記事の投稿者

1978年 大阪生まれ。アンティークショップ、インテリアショップでバイヤーと企画勤務経験を経てgrafショップスタッフに。 ヴィンテージショップや骨董市めぐりで古いものをみるのがすき。ここ数年は山登りも趣味にしてる。