素材 |
藁 |
サイズ |
約W300×H500mm |
生産地 |
愛媛県西予市 |
発送時期 |
2024年11月25日以降順次 |
配送方法 |
ゆうパック |
藁の生産から伝える伝統工藝
昨年の販売で多くの反響をいただいた、愛媛県西予市で藁細工を50年以上行っている上甲清さんの注連縄を、今年もご紹介いたします。昨年から販売をしている宝結びの注連縄に加え、こちらのえびじめも今年からご紹介いたします。
≫宝結びの注連縄はこちらから
冬の大掃除を終えて、年神様を迎える準備が整ってから飾るのが一般的とされる注連縄は、神様が降りた神聖な場所を示すもの。これが張ってあるところには、不浄のものや悪霊は入れないとされています。「えびじめ」とは、関西の一部や四国で多く見られる、縄の先がエビのように反り返ったもののこと。 商売繫盛の願いも込められています。
ミツヒカリと呼ばれるうるち米と、クレナイモチと呼ばれるもち米の穂を生育状況によって使い分けて作られた「白」と、ミドリマイと呼ばれる古代米の穂を使用した「黒」の2種類があります。
見惚れるほど細部まで美しく力強い注連縄。稲の香りや、長く飾ることで変化していく稲の色味も楽しんでいただけます。
上甲清さん(88)は注連縄を作るために稲作をし、機械は使わず田植えや稲刈をおひとりでこなされています。80歳を超えているとは思えないほどお元気で、満面の笑みで優しくお話しされる、物腰の柔らかなお人柄が印象的です。
私たちgrafのスタッフは実際に上甲さんの元を尋ね、稲刈を体験させていただき、注連縄を作っているところを見学させていただきました。全身を使って手作業で行う稲刈はとても大変で、上甲さんにとって若者にあたるはずである私たちは早くに息が上がってしまい、対して終始機敏に動かれる上甲さんが本当にパワフルでした。藁細工を広めたい、コツコツと作業を続けることが大切と、私たちに真剣にお話ししてくださいました。
そんな上甲さんの手仕事と工藝を広めるべく立ち上がったのが、お孫さんの智香さんです。「孫プロジェクト」と称し、上甲さんの活動を後押ししています。私たちもこの孫プロジェクトを通して、上甲さんの注連縄を知ることができました。
地元に根づいた工藝をもっともっとたくさんの人に知ってもらいたい!かっこいいおじいちゃんの姿を広めたい!智香さんの熱い思いによって、その素晴らしい注連縄が日本中、世界中へと広まっていて、今の時代だからこそできる広がりや繋がりに工藝の未来が垣間見えた気がしました。
欲しいものはすぐに手に入る時代です。情報も多方向から入手できる時代です。そんな中で、どんな人がどんな思いでものを作り販売するのか。その部分の大切さを学ばせていただき、今回ご紹介するに至りました。
全て手作りの、ひとつひとつに思いがこもった注連縄です。上甲さんと智香さん二人三脚で作る注連縄の歴史と愛情を感じながら、大切に飾っていただけると嬉しく思います。